精神科看護師日記①~幻覚と妄想のみられた患者~
どうも、GW中も仕事だったamotasuです。
GW10連休だった方はお仕事始めるのが憂鬱かもしれませんね。
ずっとGWなら良いのに、、、(笑)
さて、精神科で働きはじめて1ヶ月、色々な患者さんを受け持たせていただきました。
日々の患者さんとの関わりや学んだことを書いていく、まぁ日記のようなものをちょこちょこ書いていけたらと思います。
まずは幻覚と妄想について!
幻覚
何もないのに感じてしまう感覚で、多くの精神疾患でみられます。
何もないところから声が聞こえたりするします。
ただ、患者さんにとっては本当に聞こえています。もし看護師が「そんなはずはない」と言えばトラブルになるでしょう。
「そう聞こえたんですね」と、否定をせず、まずは患者さんの話を聞くことが大切となります。
幻覚には種類があり、
①幻聴
②幻視
③幻臭、玄味
幻臭や幻味は被毒妄想などにつながりやすい。
幻聴
統合失調症や多くの精神疾患で多く出合うのが幻聴です。
何もないところから声や音が聞こえ、
患者さんの多くが困るのは、暴言・罵倒・悪口の幻聴です。
「死ね」「馬鹿」「ブス」「皆がお前を嫌っている」など、さまざまな悪口が聞こえてきます。
「本当にそれで良いの?失敗しないの?」というような、行動を制限してくる声もあり、不安で何もできなくなる人がいます。
幻聴は場所を変えても、大音量で音楽をかけても消えるものでもありません。
幻視
アルコール依存症の人がお酒をやめたときや、重症な入院患者さんにみられるせん妄、認知症の一種のレビー小体型認知症、薬物などが原因としては多いです。
統合失調症やうつ病では典型的には幻視はみえません。
患者さんの感覚としては、何もないのにリアルに幻が見えています。
妄想
明らかに誤った内容を強く確信しており、訂正不可な思考のこと。
妄想の内容は明らかに不合理なことが多いのですが、本人は本気で信じ切っており、
おかしいと自覚しておらず、病識に欠けている状態。
周囲にとっては迷惑かもしれませんが、患者さんには大きな苦痛です。
なぜなら、いくら不安や悩みを訴えても、大切な人、友人や親に相談しても
「そんなことはない」と否定されるのだから。
なので、看護のポイントは否定も肯定もしないこと。
大事なのは、妄想という症状に付随して不安やイライラなど、色々な感情が生まれることです。
妄想には一時妄想と二次妄想に分けられます。
一次妄想:なんの脈絡もなく発生する妄想
二次妄想:妄想が発生した脈絡がわかり妄想
幻覚と妄想のみられた患者
ある患者さんは幻覚の中でも幻視と幻聴がみられました。
内容は
「外から子供の声が聞こえて、分かってるんやろっていじめてくる」
「人が飛んでて、何か言ってくる」
「僕は本当の自分ではなくて、前世の記憶が入り込んできてるんです」
など。
妄想のなかでは、注察妄想や憑依妄想が考えられるかもしれません。
amotasu「そんなに色々言われたりされたらしんどくないですか?」と聞くと。
患者「電波がくるけど、指令を出して防御してるから大丈夫」
amotasu「そうなんですね。今大丈夫ならいいんですが、もし我慢できなくなったり、イライラしたら僕に教えて下さいね」と退室しました。
妄想は内容をあまり詳しく聞きすぎると、妄想の方に囚われることになるそうなので、妄想の内容を細かくは聞きませんでした。
しかしその後、別の患者の声と幻聴が混ざり、イライラが爆発したことで他患者へ暴力を振るってしまい、隔離となりました。
どうする事が正解だったのか、今でも悩みます。
もう少しこまめに状態を見にいって話を聞きに行くべきだったのか。
医師に薬剤の調節を依頼したらよかったのか。
早めの隔離を検討すればよかったのか。
もし、「死ね」などの幻聴があるならば、そこから希死念慮を防ぐという目的のためなら、詳しく内容を聞いた方が良いのか。
「死ね」という幻聴なら否定した方が良いのではないか。
先輩に聞いていたが、精神科の看護には正解がないというのが分かります。
まとめ
精神疾患には答えがない。
関わり方も病気、性別、年齢、環境、さまざまな要因によって関りもちがうし、
こうしたら良いという正解がありません。
たくさんの患者さんと関わっていくなかで、スキルは磨かれていくのでしょう。
まだまだ理論などの勉強はおいついておらず、もしかすると理論を用いて振り返れば見えてくるものもあるかもしれません。
それはこれから勉強していこうと思います(汗)
これからも看護を磨くために邁進して参ります!!